› 築45年の家に住む › 2013年07月

  

Posted by at

2013年07月26日

12年寝かせた木で作る最後のテーブル

今月の初めに梅雨が明けて、それから福岡はずっと猛暑続き。

自然乾燥していた板もしっかり乾燥してきました。




2001年に思い切って丸太1本買いして寝かせていた、
大好きな木材、センダン。
温かみのある色合いと深みがいい木材です。




これまで無垢のテーブルを数々つくってきたり







長さ4mそのまま使って自宅のキッチンのカウンターにしたり





その他にもお寺の看板(というのだろうか)になった板もあります。




そして今回、残っている板全部使って最後のテーブルを作ります。


というのも、昨年オーダーで作った同じ材のセンダンの無垢のテーブルが
だんだん大きく反ってきたため、作り直すことになったため。

今まで何度も作ってきて、作り方も、使う材の吟味も、いつもと同じように
行ってきましたが、やはり自然のモノが相手だと、何が起こるか
わかりません。無垢の場合、多少の割れや反りはあることなので
ご了承していただかなくてはならないのですが、
今回はその程度がちがっていました。
(画像もあるのですが、写真だとその反りがわかりにくいので割愛しますが)
反ったテーブルをもう一度バラバラにし、板状に戻して
特別に熱とプレスをかけ、テーブルに組みなおして
もともと板裏に施していた木の反り止めに、さらに補強の金物を入れましたが、
木はまるで反発するかのように元に戻ったのでした。


お客様には大変申し訳なく、そのテーブルを引き取り、
別の家具屋さんでのテーブルのご購入をご提案しましたが、
センダンのテーブルを気に入って下さっているとの事、
ありがたいことに、もう一度作り直すチャンスをいただきました。

そこで長年寝かせて反りの可能性が低い私の板でつくることになったのです。

だたし、残っている私の板は幅がやや狭いので
110cmの幅のテーブルを作るのに
何枚かを剥ぎあわせなければなりません。





今回は反らないだけでなく、よりよい仕上がりにするため、
木目のを柾目(まさめ)部分だけでテーブルをつくります。
柾目というのは、上の写真でいうと
両サイドの木目が詰まっていて、まっすぐの部分。
この部分だけを切り取り、4枚を剥ぎあわせます。
真ん中の渦状の部分は「板目」といわれるところ。
ここを使って剥ぎあわせると、いかにも剥ぎ目が目立つし、
あまり板目が目立つと和っぽくなるので、
この板目はお揃いで作るベンチに使うことにします。


それにしても今回の作り直しであらためて
木は何年たっても生きていると痛感させられました。
今度こそは、お客様に長く使ってもらえるものになりますように・・・
祈るような気持ちです。
そして、木を愛する私!としては、
木も無駄にならないように、ちゃんと使ってあげなくちゃ、
とも考えるのでした。

  


Posted by nobo at 17:34Comments(0)家具のこと

2013年07月12日

家具入りました。

今回のリノベーションでコーディネータした家具と照明が入りました。

モノが入ると少しずつ生活感も出てきます。




まずはダイニングテーブル。
無垢の板はケンパスという、南洋材。



赤みを帯びた深い色なのですが、
マメ科の木なので目が細かいため、日本のケヤキなどに比べて木目が
主張しなくて重い印象にならないし、
かといって同じマメ科のブビンガのように“ギラギラ”していない。

落ち着いた雰囲気のお施主様、Tさんにぴったり。
はるばる四国から取り寄せていただいた甲斐がありました。



そしてダイニングチェアには、ご存じハンス・ウェグナーのY Chair。
これはTさんのたってのご希望。テーブルにもしっかり合っています。
それにしてもなぜこんなに愛されるのでしょう、この椅子?
そして、日本でどれだけ売れているんでしょうね?



キッチンとの位置関係はご覧のとおり。
オープンキッチンのペニンシュラ型(半島型:キッチンの一端が壁についている形)に対して、テーブルも壁を斜めに作ってペニンシュラに。
現場では“V字キッチン”と呼ばれていましたが。

オープンのキッチンの場合、ダイニングテーブルをキッチン本体に直接
横につなげたり、あるいはT字型に置いたりすることがありますが、
こうして斜めになることで、テーブルに座っている時に、キッチンの雑多なものが目に入りにくい。



それにV字にするために、壁の一部を大きく斜めにすることで
部屋全体のレイアウトに変化を与えてくれる。
なのでリビングのドアを開けると、こうして面白い角度で
メインのダイニングが見えるのです。
で、歩みを進めるとキッチンはその奥に見えてくる。
オープン空間のLDKなのに、シーンが展開していく。



ダイニングの照明は真鍮のメーカー、FUTAGAMIさんのランプ。
インテリアショップで見つけたもので、
照明メーカーのランプにはまずない、素材のもつ力が魅力です。
このランプは、このリノベーションの初めからTさんのイメージに
ピッタリ、と決めていたモノ。



もうひとつ、FUTAGAMIのランプ。
ピアノの照明用に選んだ、表面が黒の鍛金のランプ。










黒いピアノは色はもちろん、奥行きもあって存在感があるので
両サイドにIEKAの収納棚を置いて、
リビングのこの壁面だけは黒っぽくしてシャープな雰囲気に。










それからこの日はお子さん用のベッドも一緒に搬入。
ヒノキの無垢でできたベッド。
香りがいい。体にも優しそうです。


ベッドの下にはこのように出雲の炭が
入っているんです。

もともとTさんのご希望にあったのが
「床下に炭を入れてほしい。」
マンションでは床下にスペースがないので、
あきらめていただくしかなかったのですが、
このベッドが代わりになります!
偶然大川の家具ショップで見つけたときは
嬉しかった。

家具にもいろんな役割があると感じました。





最後にこの高さ59cmというチェア。
キッチンの高さ85cmに合う椅子はなかなかないのですが、
これは雰囲気もYチェアにも合っていていい。
これも北欧のメーカー、Werner のShoemaker Chairです。
その名のとおり、もともと靴職人が使うためにできた椅子。
おしりの形に削り出されたブナの木が綺麗で
使い込むほどに味がでてきます。



これからはじまる生活に長く愛される家具が入りました。
インテリアのデザインやコーディネートの醍醐味は
施主の方とのやり取りを通して
まずは望んでいらっしゃるテイストがどのようなものか、
探しながら(さぐりながら?)最後には
「これいいですよね。」と同じ気持ちになって
共感しながら作り上げていくこと。

今回もそうやってできた空間です。

ご家族での楽しい生活、そしてさらには
ご友人を招くなど、新しい空間が
新しい毎日を作っていってくれたら
本当に嬉しいです。

  


Posted by nobo at 12:07Comments(0)家具のこと