食に関するブログを書くのはやめたはずなのに?
(以前もう一つブログをしてまして)
先日行ったレストランの事を書きます(笑)
ちょっとした記念日のディナー!! というわけで
初めて行くお店、それもフレンチと聞いていたのでどんなお店なのか?
ちょっと気構えて行ったところ、店内に入ると想像は心地良く裏切られたカンジでした。
これ、我が家にあるものなのですが、何だと思いますか?
木の実から芽が伸びてきたようなフォルム。
ウラにはこれを作った方の名前が刻まれています。
KOZUMA、熊本県出身の木工アーティスト上妻利弘さんの作品。
バターナイフなんです。
気に入って知り合いのギャラリーで数年前に買ったもの。
お店の中はそのバターナイフをはじめ、テーブルに点在するオブジェや
プレートスタンドや壁に架かっているアートまで
すべて上妻さんによるものでした。偶然の出会い。
店内はシンプルであたたかい雰囲気。
肩肘張らないカンジが和ませてくれます。
前菜を待つ間、このオブジェをじーっと眺めていたり、手に取ったりして。
フォルムが有機的だし、まるで何も塗っていないような木地の仕上げが
素材そのままのようです。
そしてその木のプレートに盛り付けられて出てきた前菜は
やっぱり、素材の良さを生かした一皿でした。
お店の室内にこだわりが見られて、それと味とが一体になっている
そんな演出があるんですね。こまやかでありながら、さりげないのがまたいい。
白い店内に白い壁、白いテーブルクロス。
木の分量は少ないのに、木の温かみを
こうした形、つまりテーブルの上に触れられる形でお客さんに感じてもらう。
バターナイフ使ってパン食べていたら、
どっちがパンでどっちがバターナイフか?
上妻さんの作る形は美味しい形でもあるんですね。
お味もどれも綺麗で優しいものばかりでした。
余談ですが、出されるお料理だけでなく、ワインのつぎ方も
静かで、正確で、うっとりするような綺麗な注ぎ方でした。
そして私の目のつけどころはもうひとつ、
座った席が壁際だったのですが、
普通壁にテーブルを付けるところを、
隙間をわざと開けておいてあります。
3cmくらい。隙間を開けることで、モノが落ちたりこぼれたりする。
けど、敢えて、開けることで、ほどよい緊張感が生まれる。
それが綺麗なんだと。
これもきっとお店のこだわりです。
お食事の最後に出てきたのは、陶器の器でしたが、やはり有機的な形。
素材感も合わせてありますね。
この下に、お茶漬けがあリ、上のプレートはその薬味がのっているもの。
(残念ながらお茶漬けの写真は撮りそこないました)
こうしたお店の個性の出し方、こだわり方。
わたしも木を扱う上で、すごく勉強になりました。
最後にお店ですが、
Defi Georges Marceau (デフィ・ジョルジュ・マルソー)
福岡市西中洲にあります。