› 築45年の家に住む › 2014年01月22日

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2014年01月22日

マンションリノベ、完成の様子

随分ご無沙汰しておりました。
それから、大変遅くなりましたが、今年初投稿です。
今年もよろしくお願い申し上げます。



というわけで、昨年暮れに工事が終わったマンションのリノベーションのご報告です。

前回のブログ記事「今度のリノベーション、テーマは“シルキーグレー”」でお伝えしていたグレートーンでまとめたカラーのLDK。
暗くなるのではという心配とはうらはらに、落ち着いてシックな雰囲気に落ち着きました。



カーテンも無地の薄いグレーの光沢のある生地。
上げ下げ式のシェードのタイプは降ろした時一枚の布を広げた状態となり、広い窓には味気ない印象になるため、横にタックをとってキャンディの包み紙のような“キャンディーシェード”のスタイルにしました。
少しデコラティブな感じはシンプルなLDKにやわらかみを与えています。




ダイニングテーブルとチェアは前回のブログでもお伝えした
カンディハウスのルント・オムのグレー色をオーダー。
そこに奥様のお好きなパープルのクッションを合わせたことで
色のアクセントが効いてカワイイ印象に。
この椅子はちなみにスタッキングできるスグレモノです。







システムキッチンはkitchenhouse。
シンプルで飽きのこないデザインが落ち着いた品の良さを出しています。



白いキッチンにキッチンパネルはグレーベージュのヘアラインを合わせ、
敢えてホワイトで統一しないのが、今回の密かなこだわり。

そして水栓金具は海外の有名メーカーのデザインものも検討したものの、
やはり使い易さや水の出方などは妥協できず、
そして見つけたのがこのTOTO製。見た目もグースネックできれい。


キッチンハウスの良いところは担当の方がお客様のご希望であれば、取扱い外のものでも柔軟に対応して、ご要望に応えるという徹底したサービスにもあります。



収納も大容量です。
(左)ダイニングテーブルに座りながら届く収納には普段使いの器を
(中)正面からは見えない、コンロの向い側の冷蔵庫横にはオーブンレンジなどの機器を
(右)天井まで全面開き扉の収納も設けてこれまでキッチンに収まりきれなかったものもすべて収納できるようにしました。

収納の棚や引き出しの位置や大きさは入れるものの大きさや使い勝手、さらには奥様の背の高さや腕の上げる位置まですべて検討してオーダー。
マンションの間取りは変更せずに収納の効率を上げ、収納スペースを広げること、地味ですが今回のリノベーションの大きな効果です。




ダイニングテーブルのサイドの壁。
インターホンやその他スイッチ関係がならぶ壁ですが、こうした壁面はキッチンの中心にあるだけに、便利さをアップ。横にオープンの棚を作り以前はリビングにあったFAXなどを置くことでより機能を集中させました。リビングからは直接見えない面なので、少々雑多になっても大丈夫。




(写真右)は以前にお施主様のご長男様宅のリノベーションの際、キッチンのサイドの壁のアイデアでいろんな収納ボックスを取り付けたもの。
とくに今回もご希望でとりつけた、白いホルダーのプレート、「Utensilo」は遊び心のあるデザインながら、いろんなポケットや小さなフックがついていて、ちょっとした文房具やメモ、鍵類などをいれたりと、キッチンまわりにあると意外と便利です。通路になる壁にも出っ張りが少ないのでおススメ。






そして今回ちょっとした変化をしたのがリビング横の和室です。


以前はこういう感じでした。
マンションのリビング横にある和室はリビングの延長として使われたり、客間になったりといろいろな用途になるための予備的な部屋になっているため、床の間もなく、もちろん柱もなく、どちらかというと敢えて「和っぽくない畳の部屋」であることが多いのですが



今回、お施主様との打ち合わせで「ウチには昔から集めた掛け軸が沢山あるけれど、床の間がない」とのお話を聞き、
それならば、と和室をちょっと「茶室化計画」することに。
といっても、替えたのは壁紙だけ。藁(ワラ)や炭が漉き込まれた和紙や唐紙調のクロスを使って純和風の雰囲気に簡単に変えることができます。そこに掛け軸のための掛け釘を一つとりつけ、スポットのダウンライトを増設しただけで、ぐっと「和の演出」が出来ました。



この時は素敵な書画の掛け軸が掛けられていました。
置物や壺などを飾りたい時は畳に漆の長板を置くことで床の間がわりに。
敢えて和室に作りこまないことで、後々この和室の用途が変わったら、また壁紙を張り替えるだけで
もとの「次の間」的な使い方に戻すことも簡単です。






そして和室入口には間接照明をとりつけました。
このマンションが出来た約15年前には間接照明を住宅に設けるのは今ほどポピュラーではなかったのでしょうね。
下がり壁23cm程度しかなくてもちゃんと光が届く後付けのブラケットを並べることで
リビングの光の演出も出来ました。





それからもうひとつ、ちょっとした工夫を。



掛け軸を沢山お持ちのお施主様だけに、
「絵も沢山あるのだけれど、掛けるところがない」
とのお悩みから、廊下をギャラリーに。



天井にピクチャーレールを取り付けることで
好きな絵を自由に掛けられるようにしました。
これで掛け軸とともに、季節ごとに掛け替えるという演出も楽しめます。







今回のリノベーションは大掛かりなものではないものの、
5年前に一軒家からマンションに引っ越されてきたお施主様が、この先長く使える便利で収納たっぷりのキッチン作り、
それからお持ちの掛け軸や絵などとともに楽しめる空間を作ることで
暮らしの満足感を上げるお手伝いが出来たのではないかと思います。

余計なモノを減らしてシンプルな生活をすること、「断捨離」も時には必要ですが、
古い家に住む私もそうなんですが、昔から家にあるものって家族の思い入れやエピソードもあってなかなか捨てられない。
でもそれをちょっと見直して、ちょっと工夫して使ってみたり飾ってみたりすることがその家らしさを作っていくのではないか、と思います。
今回のリノベーションではそんな事を学ばせていただきました。