
2015年01月20日
コルビジェLC2 張り替え、その後。
昨年のブログにてル・コルビジェの椅子の張り替えをお伝えしておりましたが
(詳しくは「コルビジェLC2 張り替えます」をご覧ください。)
その後をお知らせしていませんでした。失礼いたしました。

というわけで、このように張り替えられました。
張地はもちろん、中のクッション材も交換していただいたので、


以前(写真左)と見比べても一目瞭然、パンと張ったカンジです。

生地は粗いツイードのような生地なので肌触りもサラッと、クリスピーなカンジです。
ベースの茶の生地にブルーグレーと白の杢糸の立体的な織地なので汚れも目立ちにくい。
ただし、布地ではありますので、張り替えてすぐに汚れ防止を兼ねて自分で撥水スプレーをかけました。
実際張り替えて3か月あまり経ちますが、生地表面が寝ることもなく張り替え直後と変わらない状態を保っています。
張り替えの生地の選び方は好みもいろいろだと思いますが、
革張りはともかく、布地の場合はオールシーズン心地よい肌触りであること。
例えば冬に生地を選ぶと、どうしても温かそうな冬物の生地のものが良さそうに感じて、夏になるとそれが見た目にも暑苦しく感じたり。
ソファは肌触りが座り心地にも直接影響するので、
なるべく肌に触れて、プロのアドバイスももらいながら選びましょう。
こうして我が家のLC2はクッション部も新たになり、
新品同様に生まれ変わりました。
もともとクッション以外はメタルのフレームしかないこの椅子、
クッションを張り替えれば、半永久的に使うことができます。

右の写真は以前訪れた
コルビジェ設計のパリ16区の
ラ・ロッシュ邸で撮ったLC2。
1928年発表のこの椅子が誕生して90年近くなるのにいまだに生産され、世界的に使われています。
(クッションがへたった感じも歴史を感じていいものですね、張り替えた私が言うのもなんですが(笑))
前回のブログ「アメリカ西海岸: 風土と建築・インテリア」
で最後に建築家フランク・O・ゲーリーの言葉を紹介しましたが、
有名な椅子の中には著名な建築家のデザインによるものも多い。
確かに名作として残る椅子は”Yearning for Timelessness" の建築家の願いを叶えているのかもしれません。
(詳しくは「コルビジェLC2 張り替えます」をご覧ください。)
その後をお知らせしていませんでした。失礼いたしました。

というわけで、このように張り替えられました。
張地はもちろん、中のクッション材も交換していただいたので、


以前(写真左)と見比べても一目瞭然、パンと張ったカンジです。

生地は粗いツイードのような生地なので肌触りもサラッと、クリスピーなカンジです。
ベースの茶の生地にブルーグレーと白の杢糸の立体的な織地なので汚れも目立ちにくい。
ただし、布地ではありますので、張り替えてすぐに汚れ防止を兼ねて自分で撥水スプレーをかけました。
実際張り替えて3か月あまり経ちますが、生地表面が寝ることもなく張り替え直後と変わらない状態を保っています。
張り替えの生地の選び方は好みもいろいろだと思いますが、
革張りはともかく、布地の場合はオールシーズン心地よい肌触りであること。
例えば冬に生地を選ぶと、どうしても温かそうな冬物の生地のものが良さそうに感じて、夏になるとそれが見た目にも暑苦しく感じたり。
ソファは肌触りが座り心地にも直接影響するので、
なるべく肌に触れて、プロのアドバイスももらいながら選びましょう。
こうして我が家のLC2はクッション部も新たになり、
新品同様に生まれ変わりました。
もともとクッション以外はメタルのフレームしかないこの椅子、
クッションを張り替えれば、半永久的に使うことができます。
右の写真は以前訪れた
コルビジェ設計のパリ16区の
ラ・ロッシュ邸で撮ったLC2。
1928年発表のこの椅子が誕生して90年近くなるのにいまだに生産され、世界的に使われています。
(クッションがへたった感じも歴史を感じていいものですね、張り替えた私が言うのもなんですが(笑))
前回のブログ「アメリカ西海岸: 風土と建築・インテリア」
で最後に建築家フランク・O・ゲーリーの言葉を紹介しましたが、
有名な椅子の中には著名な建築家のデザインによるものも多い。
確かに名作として残る椅子は”Yearning for Timelessness" の建築家の願いを叶えているのかもしれません。
2015年01月18日
アメリカ西海岸: 風土と建築・インテリア
今年もスタートして半月あまり、
少しご無沙汰しておりましたが、今年も当ブログ「築45年の家に住む」
宜しくお願い申し上げます!
2014~2015年の年末年始、アメリカの西海岸に行ってきました。
初めて行った土地でしたが、アメリカ本土の今をじかに感じる
建物・店舗やインテリアなど、見てきたものをご報告します。

まずはロサンゼルスの中心街。年末年始ということもあって
人通りが少なく、閑散とした乾いた空気の中、高層のビルが立ち並ぶ。
東京やニューヨークとはまた違うような。
冷たい印象のはずのガラスや金属のビルにカリフォルニアの日差しが反射して
シャンパンゴールドに輝く姿が美しい。

その近未来的な建築群の中でも有名なのが
ウォルト・ディズニー・コンサート・ホール。
建築家フランク・O・ゲーリーが3万枚ものスケッチを描いたといわれる
特徴的なデザイン。

さすが街のランドマークだけあって、
ちょうど建物正面では
結婚式の前撮り?が行われてました。
こんなクールな背景でウェディングの
撮影というのがおもしろい。




ロビーに入ると、素材は白い壁と木に代わりながら外観のカーブがさまざまな
方向・角度に伸びていてる。有機的な形、というよりもさらに図案化されて、
でも違和感も感じない。
ちょうどヴァイオリンなどの弦楽器の形状にも似た、優雅で機能的なカーブなのではと思いをめぐらされる心地よい空間でした。
コンサートホールには入れませんでしたが、音響は素晴らしいとの事、
ちなみに日本人の音響設家・豊田泰久氏が手がけられたそうです。

もうひとつロサンゼルスで行ったのがゲティ・センター。
リチャード・マイヤー設計によるもの。
白い建築が特色の建築家らしく、
白亜の要塞のような姿の建物、
ここでも整然とした空気が流れています。
さらにこのゲティ・センターは
山ひとつが敷地というほどの広大さ、
ガーデンからはロサンゼルスの街が一望できます。


石油王・ポール・ゲティの所蔵した絵画やヨーロッパの装飾美術などが
入場料無料で開放されています。
老若男女、観光客も市民も気軽にレジャー気分で一流の美術に触れられて、
なんとゴッホやレンブラントの絵画も写真OK。懐の深さなのでしょうか?

宿泊したのはロサンゼルスから
車で30~40分のサンタモニカ。
ビーチが目の前、まさに
カリフォルニア、というイメージ。


宿泊したOceania Beach Club Hotel。
ファザードには温暖な土地らしい多肉植物などの
グリーンがあしらわれています。
大通りに面しながら、こんな豊かな緑。
他のホテルや住宅でも行き届いたガーデニングが施されて、
ロサンゼルスとはまた違う雰囲気です。

レセプションから中に入ると、温水プールのオープンエア空間。
街中のリゾートならでは。


ちなみにホテルの部屋はこんなかんじ。
ミントグリーンの壁、かわいくてちょっとポップな
子ども部屋のような雰囲気が楽しい。


広い部屋の一角はこのようなスタディスペース?
本当に楽しく勉強できそうです。


置かれている本、ボールに盛られたお菓子やコーヒーコーナー、
homyな演出で寛がせるというのも面白い。
実は旅をした時はちょうど何十年ぶりの大寒波!
だったのですが、日差しはやはり温かい。

そのビーチで海を眺めながらYOGAなんかもしたりして。
今では世界中のリゾートホテルで
アクティビティとして浸透していますね。
特にここサンタモニカではヨガウェアがファッションになっていたり、
オーガニックや日本の食材などが人気、
さらには”Farm to Table" いわゆる地産地消をうたったレストランなども多く、
ヘルシー志向のブームを強く感じました。

そんな中で立ち寄った町のナチュラル系レストラン。
店内もオリーブグリーンの色合い。
この色、ここ数年世界的に流行しているような。

あちこちに下げられているセシリア・マンズデザインのベル型ペンダント、
これも世界的な大ヒットですね。
日本のナチュラル系ショップのインテリアとちょっと違うのは、
やはり、より大人っぽい?ポップなようで重厚感もあり。
それはインテリアの素材もレンガや木、金属など食材同様、ナチュラルでホンモノを使う事。
それからアクセントとしてブラックなどの落ち着いた色で締まった印象を作る。
ナチュラル=シンプル=ミニマルからさらに発展して
豊かさやかっこよさを取り入れるところ、健康志向をファッションとして
楽しんでいるカリフォルニアの今の気分を感じます

打って変わって年越しはラスベガス!

砂漠の真ん中にニューヨークも
パリもベニスも作っちゃう。
これもまたアメリカの凄さ。
豊かで多様性があってそのどれもを楽しめる、
凄い国だとあらためて認識したのでした。

最後にウォルト・ディズニー・コンサートホールのブックショップに掲げてあった
フランク・O・ゲーリーの言葉を。
「建築とはその時代や場所を語るものでなければならない、
しかし時代を超える存在であってほしい」
消費大国アメリカは何を残し、何を新たに作っていくのでしょうか。
私達もこれから考えていかなければ。
Posted by nobo at │名作デザイン│その他のこと
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少しご無沙汰しておりましたが、今年も当ブログ「築45年の家に住む」
宜しくお願い申し上げます!
2014~2015年の年末年始、アメリカの西海岸に行ってきました。
初めて行った土地でしたが、アメリカ本土の今をじかに感じる
建物・店舗やインテリアなど、見てきたものをご報告します。
まずはロサンゼルスの中心街。年末年始ということもあって
人通りが少なく、閑散とした乾いた空気の中、高層のビルが立ち並ぶ。
東京やニューヨークとはまた違うような。
冷たい印象のはずのガラスや金属のビルにカリフォルニアの日差しが反射して
シャンパンゴールドに輝く姿が美しい。
その近未来的な建築群の中でも有名なのが
ウォルト・ディズニー・コンサート・ホール。
建築家フランク・O・ゲーリーが3万枚ものスケッチを描いたといわれる
特徴的なデザイン。
さすが街のランドマークだけあって、
ちょうど建物正面では
結婚式の前撮り?が行われてました。
こんなクールな背景でウェディングの
撮影というのがおもしろい。
ロビーに入ると、素材は白い壁と木に代わりながら外観のカーブがさまざまな
方向・角度に伸びていてる。有機的な形、というよりもさらに図案化されて、
でも違和感も感じない。
ちょうどヴァイオリンなどの弦楽器の形状にも似た、優雅で機能的なカーブなのではと思いをめぐらされる心地よい空間でした。
コンサートホールには入れませんでしたが、音響は素晴らしいとの事、
ちなみに日本人の音響設家・豊田泰久氏が手がけられたそうです。
もうひとつロサンゼルスで行ったのがゲティ・センター。
リチャード・マイヤー設計によるもの。
白亜の要塞のような姿の建物、
ここでも整然とした空気が流れています。
さらにこのゲティ・センターは
山ひとつが敷地というほどの広大さ、
ガーデンからはロサンゼルスの街が一望できます。
石油王・ポール・ゲティの所蔵した絵画やヨーロッパの装飾美術などが
入場料無料で開放されています。
老若男女、観光客も市民も気軽にレジャー気分で一流の美術に触れられて、
なんとゴッホやレンブラントの絵画も写真OK。懐の深さなのでしょうか?
宿泊したのはロサンゼルスから
車で30~40分のサンタモニカ。
ビーチが目の前、まさに
カリフォルニア、というイメージ。
宿泊したOceania Beach Club Hotel。
ファザードには温暖な土地らしい多肉植物などの
グリーンがあしらわれています。
大通りに面しながら、こんな豊かな緑。
他のホテルや住宅でも行き届いたガーデニングが施されて、
ロサンゼルスとはまた違う雰囲気です。
レセプションから中に入ると、温水プールのオープンエア空間。
街中のリゾートならでは。
ちなみにホテルの部屋はこんなかんじ。
ミントグリーンの壁、かわいくてちょっとポップな
子ども部屋のような雰囲気が楽しい。
広い部屋の一角はこのようなスタディスペース?
本当に楽しく勉強できそうです。
置かれている本、ボールに盛られたお菓子やコーヒーコーナー、
homyな演出で寛がせるというのも面白い。
実は旅をした時はちょうど何十年ぶりの大寒波!
だったのですが、日差しはやはり温かい。

そのビーチで海を眺めながらYOGAなんかもしたりして。
今では世界中のリゾートホテルで
アクティビティとして浸透していますね。
特にここサンタモニカではヨガウェアがファッションになっていたり、
オーガニックや日本の食材などが人気、
さらには”Farm to Table" いわゆる地産地消をうたったレストランなども多く、
ヘルシー志向のブームを強く感じました。
そんな中で立ち寄った町のナチュラル系レストラン。
店内もオリーブグリーンの色合い。
この色、ここ数年世界的に流行しているような。
あちこちに下げられているセシリア・マンズデザインのベル型ペンダント、
これも世界的な大ヒットですね。
日本のナチュラル系ショップのインテリアとちょっと違うのは、
やはり、より大人っぽい?ポップなようで重厚感もあり。
それはインテリアの素材もレンガや木、金属など食材同様、ナチュラルでホンモノを使う事。
それからアクセントとしてブラックなどの落ち着いた色で締まった印象を作る。
ナチュラル=シンプル=ミニマルからさらに発展して
豊かさやかっこよさを取り入れるところ、健康志向をファッションとして
楽しんでいるカリフォルニアの今の気分を感じます

打って変わって年越しはラスベガス!
砂漠の真ん中にニューヨークも
パリもベニスも作っちゃう。
これもまたアメリカの凄さ。
豊かで多様性があってそのどれもを楽しめる、
凄い国だとあらためて認識したのでした。
最後にウォルト・ディズニー・コンサートホールのブックショップに掲げてあった
フランク・O・ゲーリーの言葉を。
「建築とはその時代や場所を語るものでなければならない、
しかし時代を超える存在であってほしい」
消費大国アメリカは何を残し、何を新たに作っていくのでしょうか。
私達もこれから考えていかなければ。
Posted by nobo at │名作デザイン│その他のこと
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