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2011年04月04日

桧原桜、咲いています。

毎朝、我が家の愚犬の散歩で通る桧原桜、今年も多くの人に
大事にされて咲いています。

桧原桜、咲いています。

交差点の一角の何本かの桜なのですが、毎年この時期は
この桜に沢山の短冊が下げられます。

それにはエピソードがありまして(以下は抜粋)

「それは福岡市南区桧原というところにある数本の桜の物語です。
 
 昭和59年3月の事でした。 

 車の離合も困難な狭い道の拡張の工事のために、
 枝一杯に蕾をつけたままで1本の桜が伐られました。  

 翌朝暁、桜の幹に命乞いの色紙がかけられていました。

 花守り 進藤市長殿

   [花あわれ せめては あと二旬 ついの開花を 許し給え]
 
 伐採を請け負った業者さんは、せめて桜が散るまでと、
 他の桜を切るの待っていました。

 そして、花を惜しむ歌や句が、 次々に檜原桜にかけれれました。

 そのなかに、

   [桜花(はな)惜しむ 大和心の うるわしや 
             とわに匂わん 花の心は] (香瑞麻)
     
 の一首があって、当時の筑前の花守り、進藤一馬福岡市長の返歌と
 知れました。

 花心をうたった短歌に当時の福岡市長が返歌を寄せ、
 又土木部も施工計画を変更する粋な計らいで「桧原桜」は
 『終の開花』を許されたのです。」 
 

今ではこれにならい、毎年近所の小学生から大人まで、
桜にちなんだ短歌を詠んで、桜の木の下はその短冊で一杯になり、

この美談が書かれた本が木の下に設置されたポストに入っており、
自由に借りて、読んではまたポストに返す、回し読みが
できるようになっています。

桧原桜、咲いています。

また、この美談は地域のミュージカルになったり、
お能になったりと、

今では命拾いした桜が人々に恩返しをしてくれています。

そういえば、昔

「『花のある人』とは、華やかな人のことではなく、
心に花のようなやさしさのある人のことをいう」

と聞いたことを思い出しました。


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