› 築45年の家に住む › 2012年10月

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2012年10月23日

「博多べい」って知ってる?

ちなみに博多湾(Hakata Bay)じゃないですよ(笑)。

このところ2週に1回は通っているお蕎麦屋さん

お一人様で鳥南そばを食べていたら



ガラス越しの小さな庭、なんかカワイイ塀。
なんとなく、手前の“カレーうどん”の
文字とあうような、ちょっとユーモラスな模様。

この塀、なんだっけ?

これが博多塀なのだそう。
塀の土壁に瓦や石を模様のように入れ込んで作った土塀を
いうらしいのですが、

もともとは、戦国時代に合戦で焼け残った石や瓦を入れ込んだという
ものだったらいしいです。



というわけで、お蕎麦屋さんから歩いてすぐの
博多の総鎮守、櫛田神社には
当時の商人の屋敷跡から移築した「博多べい」が
ありまして、ちょっとぶらり、見に行ってみました。

合戦で荒れていて、ものがない時代のいわゆる「リサイクル」塀かも
しれないけど、
壁の厚み部分まで、けっこう凝ったデザインで配置されている。

いろんなものを取り込んで、何かを作るところ、
昔からアジアの文化を取り入れてきた博多らしいと
いうんでしょうか。

なんだか時代も壁の中にラミネートしているみたいで
ちょっといいな、と思いました。  


Posted by nobo at 16:28Comments(0)その他のこと

2012年10月17日

レトロビルについて考える

最近とあるレトロビルに通っているのですが



福岡市上川端町にある「冷泉荘」。
築50年を超えるビルです。
もともと住宅用に建てられたようですが、


今では沢山のテナントが入っており



ここはベーグル屋さん


ここはYOGAスタジオ。
私が通っているというのはここなのですが、
古いままのコンクリートの壁にペイントをして
フローリングを施したワンルームは
以前はおそらく6帖2間、風呂なしの住居。
どことなくレトロな雰囲気と
大きなビルにはありえない
“風の通る”空間で行うヨガも心地よい。


その下の階にはスケルトンのままの空間を活かした
ギャラリースペース。

実は数年前にレトロビルの再生を学ぶべく
このビルの見学会にも参加したことがあるのですが、
当時からアートイベントの会場になっていたりと文化の香りもする活気あふれるコミュニティも出来上がっていて
このビル自体がブランドのようにもなっています。






昨年私も福岡市内のとあるレトロアパートの一室をリノベーション工事したのですが




古いビルの住居スペースをリノベーションする場合
レトロビルオーナーの側から見ると

設備関係(お風呂やトイレ)をリニューアルするのにコストがかかる
                   ↓
かかったコストを回収するために家賃をUP
                   ↓
マンションやアパートの供給が需要を上回る現状で、外見の古いレトロビルは
入居者がなかなか決まらない
                   ↓
お金をかけたのにもかかわらず、家賃を下げなければならない

というわけで、長年ビルを所有しているオーナーには
レトロビルをどうしていくかは、問題なのです。
(ちなみに私がリノベーションした部屋はリノベ工事終了から3週間で入居決定、一年あまり経ちますが、今でも住み続けていただいてます。ホッ。)


そんな中、この冷泉荘は住居用を思い切って自由な用途に開放し、
リノベーションコストもかけないことで
「安いテナント料」で借り手にもメリットがあるし、
博多の街中「川端商店街」に隣接し、
エリアとしても商業目的に向いているという点からも
成功している、福岡でも数少ない例。

「古いものを使うこと」が「エコ」だとか
「再生」だとか、
それよりも、ビルに出入りして感じるのは

どこかあたたかいということ。
オートロックのない、オープンな階段を
人とすれ違いながら行ったり来たりすることが
「いいね」と思える余裕をもった大人が
大事にしながら、そしておもしろがって
レトロビルを使っていけば
新しいビルにはない魅力ある再生ができるのではないかと
思います。  


Posted by nobo at 16:46Comments(0)その他のこと